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【脱炭素】地熱発電のクライメートテックスタートアップを紹介!

地熱発電とクライメートテックスタートアップが切り拓く脱炭素社会の未来

地球温暖化対策として脱炭素社会の実現が急務となる中、再生可能エネルギーの導入拡大が不可欠です。その中でも、地熱発電は安定的かつ持続可能な電力供給源として注目を集めています。さらに、クライメートテック(気候技術)に特化したスタートアップ企業が、革新的な技術やビジネスモデルで地熱発電の効率化や普及に取り組んでいます。本記事では、地熱発電の可能性を広げる3社のスタートアップを紹介します。


地熱発電の掘削コストを劇的に下げる Quaise Energy

米国のスタートアップ「Quaise Energy」は、マイクロ波を用いた革新的な掘削技術を開発しています。従来の掘削方法では、地熱資源が豊富な深部の高温岩体に到達することが難しく、コストも高くつきましたが、Quaise Energyの技術は、深部への掘削を可能にし、掘削コストを大幅に削減できる上、これまで利用が困難だった地熱資源の活用も期待できます。

同社は、シリーズSeries A1 2100万ドルの資金調達に成功し、実用化に向けた研究開発を加速させています。

(出典:Quaise Energy社 出典)

地熱発電所の運営を最適化する「Baseload Capital」

スウェーデンのスタートアップ「Baseload Capital」は、地熱発電所の開発と運営に特化した投資会社です。同社は、独自の技術評価システムを用いて有望な地熱プロジェクトを選定し、資金提供と技術支援を行います。また、データ解析を活用して、地熱発電所の運転を最適化し、発電効率の向上と維持管理コストの削減を図っています。 Baseload Capitalは、欧米や日本で複数の地熱プロジェクトに投資しており、地熱発電の普及拡大に貢献しています。

(出典:Baseload Capital)

CO2を地中に封じ込める「Carbfix」の取り組み

アイスランドのスタートアップ「Carbfix」は、地熱発電所から排出されるCO2を地中に封じ込める技術を開発しています。 同社の技術は、CO2を水に溶かし、地下の玄武岩層に注入することで、CO2を安定的な炭酸塩鉱物に変換します。この方法により、CO2を長期的に地中に貯留することができ、大気中へのCO2排出を抑制できます。 Carbfixの技術は、アイスランドの地熱発電所で実用化されており、Coda Terminal projectでは欧州の産業界から回収された300万トンのCO2の鉱物化を目指しています。同社は、技術のライセンス供与を通じて、世界各地の地熱発電所への導入を目指しています。

(出典:Carbfix社ホームページ, Reuters_How Iceland’s Carbfix is harnessing the power of turning CO2 into stone)

まとめ

脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの中でも地熱発電への期待が高まっています。クライメートテックスタートアップは、革新的な技術やビジネスモデルで地熱発電の課題解決に取り組み、その可能性を引き出しています。地熱発電の普及拡大には、技術開発への投資や規制改革など、官民一体となった支援が不可欠です。スタートアップの挑戦を後押しし、地熱発電を軸とした脱炭素社会の実現を目指すことが求められています。

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