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【省エネ法】1%削減?努力目標とベンチマーク目標を完全解説

省エネ法の中長期計画書をまとめなければいけないが、あまり理解できていないし、忙しくてまだなにも手を付けられていないという方が非常に多いかと思います。
今回は、環境エネルギー事業協会のエネルギー管理士である植杉が、省エネ法に基づく定期報告書の概要から進め方まで丁寧に解説します。

目次

  1. 省エネ法の目標について
  2. 努力目標について
  3. ベンチマーク目標について
  4. まとめ

省エネ法の目標について

省エネ法では、事業者全体で1500㎘/年度以上のエネルギーを使用している事業者に対して「エネルギー消費原単位を中長期的にみて年平均1%以上改善」するよう努めることを求めています。こちらの「事業者クラス別評価制度」を解説したコラムでも解説しましたが、省エネ法の目標は「努力目標」と「ベンチマーク目標」の大きく二つに分かれております。
これらの結果によって、ランクが決められ、ランクが低ければ「報告徴収」、「立入検査」、「工場等現地調査」等の対応工数が大幅に増え、サステナビリティの評価も下がることが考えられます。

努力目標について

「努力目標では5年度間平均エネルギー消費原単位を年1%以上低減すること」が求められています。ここででてくる「エネルギー消費原単位」とは、ある製品等を製作するために用いられるエネルギーの消費量の合計値を示したものです。

計算としては、使用エネルギー量を、エネルギー使用量と密接な関係をもつ値で除した値のことです。
これによって、エネルギーの消費効率が良いのか悪いのかを判断することができます。

ベンチマーク目標について

ベンチマーク制度は、努力目標とは異なり、同じ業種・分野ごとに共通の指標(ベンチマーク指標)による目標を定めることによって、他の事業者との比較を用いることで省エネの取り組みを推し進めていくことを目的とした制度です。

区分されている対象業種は以下になります。

この対象業種に加えて、分野でさらに細かく区分化され、それぞれにベンチマーク目標が定められています。令和4年4月1日時点では、17業種23分野が対象となっています。

なお、仮にベンチマーク目標を達成することができれば、努力目標である「エネルギー消費原単位を年1%以上低減」を達成せずとも、優良事業者のAクラスに選ばれ、社名が公表されます。

ベンチマーク指標の一部抜粋

(出典:ベンチマーク制度の概要 経済産業省 資源エネルギー庁

 

まとめ

いかがでしたか。今回は国が定めた目標である「努力目標」と「ベンチマーク目標」について解説しました。これを踏まえ省エネ法対応である、定期報告書や中長期計画書等を作成していきましょう。

環境エネルギー事業協会では、事業者様の「省エネ法の対応」を支援させていただいております。ご興味がありましたら、ぜひお問い合わせください。

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