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【脱炭素】圧縮空気エネルギー貯蔵のクライメートテックを紹介!

更新日:2024.03.31

圧縮空気エネルギー貯蔵とクライメートテックスタートアップが切り拓く脱炭素社会の可能性

再生可能エネルギーの普及拡大に伴い、エネルギー貯蔵技術の重要性が高まっています。その中でも、圧縮空気エネルギー貯蔵(Compressed Air Energy Storage、CAES)は、大規模かつ長期的なエネルギー貯蔵を可能にする技術として注目を集めています。さらに、クライメートテック(気候技術)に特化したスタートアップ企業が、革新的な技術やビジネスモデルでCAESの実用化と普及に取り組んでいます。本記事では、CAESの可能性を切り拓く3社のスタートアップを紹介します。

 

液体空気エネルギー貯蔵の実用化を目指す Highview Power

イギリスのスタートアップ「Highview Power」は、液体空気エネルギー貯蔵(Liquid Air Energy Storage、LAES)の商用化に取り組んでいます。 LAESは、余剰電力を使って空気を液化し、断熱容器に貯蔵する技術です。 電力が必要な時には、液体空気を気化させてタービンを駆動し、発電します。

Highview Powerは、イギリスでパイロットプラントを稼働させ、技術の実証に成功しています。 同社は、英国や米国で大規模なLAESプロジェクトを計画しており、再エネ電力の貯蔵と電力系統の安定化に貢献することを目指しています。

(出典:Highview Power社 ホームページ)

 

CAESの新しいビジネスモデルを提案する Hydrostor

カナダのスタートアップ「Hydrostor」は、CAESを活用した革新的なエネルギー貯蔵ソリューションを提供しています。同社の「Advanced Compressed Air Energy Storage(A-CAES)」システムは、地下の帯水層や廃坑を利用して圧縮空気を貯蔵し、必要に応じて電力に再変換します。

この方法により、大規模な貯蔵が可能になるだけでなく、設置場所の自由度が高まるため、より普及しやすいといえます。 Hydrostorは、すでに商用プロジェクトを展開しており、グローバル市場での事業拡大を目指しています。

(出典:Hydrostor社 ホームページ)

 

CAESと再エネを組み合わせた「Apex-CAES」の取り組み

米国のスタートアップ「Apex-CAES」は、CAESと再生可能エネルギーを組み合わせた革新的なハイブリッドシステムを開発しています。 同社のシステムは、風力発電や太陽光発電で生み出された余剰電力を使って空気を圧縮し、地下の塩水帯水層に貯蔵します。 電力需要が高まった時に、その圧縮空気を取り出して発電することで、再エネの変動性を克服し、安定的な電力供給を実現することができます。 Apex-CAESは、テキサス州で大規模なプロジェクトを計画しており、再エネ主体の電力システムへの移行を加速させているスタートアップです。

(出典:Apex-CAES社 ホームページ)

まとめ

脱炭素社会の実現には、再生可能エネルギーの普及と並行して、大規模なエネルギー貯蔵技術が不可欠です。クライメートテックスタートアップは、圧縮空気エネルギー貯蔵の効率化や実用化に挑戦し、その可能性を大きく広げています。CAESの普及には、技術開発への投資や規制整備など、官民一体となった支援が求められます。スタートアップの挑戦を後押しし、CAESを軸とした脱炭素社会の実現を目指すことが重要です。

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