目次
- はじめに
- SBTとは
- 中⼩企業向けSBT
- まとめ
1.はじめに
脱炭素化への動きが加速する昨今、SBTが注目されています。
SBTって何?
中小企業にも関係があるの?
と疑問をお持ちの読者様もいらっしゃるかと思います。この記事では、SBTの概要と、中小企業向けSBTについて解説します。
2.SBTとは
SBT(Science Based Targets)とは、パリ協定が求める⽔準と整合した、企業が設定する温室効果ガス排出削減⽬標のことです。5〜15年先を目標達成年と設定します。
「科学と整合した目標設定」や「科学的根拠に基づいた目標設定」などと訳されます。
(出典:環境省 SBT 詳細資料 2023年7月12日閲覧)
SBTはCDP・UNGC(国連グローバル・コンパクト)・WRI(世界資源研究所)・WWFの4つの機関が共同で運営しています。
2023年3月1日現在、SBTiの参加日本企業は438社。内訳は、SBI認定取得369社(うち中小企業 224社)、コミット(2年以内のSBT設定を表明)69社となっています。
日本はイギリスに次いで認定企業数世界2位となっており、関心の高さがうかがえます。
世界的には⾷料品が、⽇本では電気機器、建設業が多く認定取得しています。
(出典:環境省 SBT 詳細資料 2023年7月12日閲覧)
SBTが削減対象とする排出量は、サプライチェーン排出量です。
SBT目標を達成するには自社だけではなく、Scope1+Scope2+Scope3というサプライチェーン全体で温室効果ガスを削減する必要があります。(但し、Scope3がScope1〜3の合計の40%を超えない場合には、Scope3⽬標設定の必要はありません。)
(出典:環境省 SBT 詳細資料 2023年7月12日閲覧)
3.中⼩企業向けSBT
中小企業向けには、独自のSBTガイドラインが設定されています。
通常SBTとの違いは
・削減対象範囲がScope1+Scope2に絞られている
・認定費用が安い
・承認までのプロセスが簡略化されている
等であり、中小企業にとって取り組みやすい内容となっています。
(出典:環境省 SBT 詳細資料 2023年7月12日閲覧)
4.まとめ
温室効果ガスの排出削減は急務となっており、各業界・企業において、削減に向けての動きは今後も加速していくと予想されます。これは、大企業に限らず、中小企業についても同様です。
自社の環境問題への取り組みを対外的に示すこと、サプライヤーとしてCO2削減に協力できることを示すことは、今後、ますます重要になっていくのではないでしょうか。